こんにちは。パーソナルトレーナーのshintahosokawaです。
先日遅ればせながら、Daigoさんのウィルパワーダイエットを読んだ。
この本には他のダイエット本と異なり、具体的な運動方法や食事方法についてはさほど書かれていない。ダイエット本としては珍しい。
その代わり、ダイエットの継続に必要な心理学の活用法について書かれている。
私自身トレーナーとして、日々ダイエット継続の難しさを抱えるお客様の声を耳にする。
その中で多くのお客さんが、継続すること、モチベーションを維持することに難しさを感じている。
どうしてダイエットが続かないのか。どういった心理がそこに働いているのか。本書には失敗するダイエットに共通する心理について書かれている。
オススメだ。事前に失敗の心理を知ることができれば、不要な挫折を事前に避けることが可能であるから。
「ウィルパワーダイエット」はこれまでにダイエットに挑戦してきたけれどもうまくいかなかった方や、成功しても後にリバウンドしてしまった方に、根本的な解決策を提示している。
豊富な研究成果、エビデンス(科学的証拠)が紹介されている関係で、とても全てを紹介することはできない。そのため特に印象的だったポイントに絞って要約をまとめた。
内容の一部ではあるが、それでもダイエット継続のヒントが得られるだろう。今後のダイエット計画に活用あれ。
【ウィルパワーダイエットとは】
そもそもダイエットに必要な力は何なのか。ウィルパワーとは何を指すのか。ウィルパワーダイエットの概念について。
1ダイエットすると逆に太る?
これはダイエットに取り組む上で重要な、無視できないデータなので共有しておく。
肥満大国アメリカではダイエットした人の95%が以上がリバウンドしているというデータがあるそうだ。
つまりダイエッターの多くがリバウンドを経験。リバウンドするとダイエットする以前に増して減量しにくい身体になるため、どんどんダイエットのハードルが上がるという悪循環に陥っている。
2ダイエット成功に一番重要な力
ダイエット成功に欠かせない最も重要な力は何だろうか?
多くの方がリバウンドを経験している。つまりどこかで辞めてしまっているという事実がある。
もし辞めてしまわなければ、リバウンドは起きていないはずだ。つまりダイエット成功に最も重要なものは続ける力となる。
一生ダイエットを続けられるだけの力があれば、失敗はしない。
この事に関して、自分もトレーナーとしての立場から、ダイエットという表現よりも、ライフスタイル自体を変革してアップデートしていくというスタンスの方が適切だと考えている。
3ウィルパワーを使ってダイエットを成功させる
ウィルパワーは直訳すると意志力だが、脳の力、脳の筋力として捉えられている。
より具体的には(ケリーマクゴニガルの定義によれば)やる力、やらない力、望む力、の3つの力を指す。
具体的にダイエットに当てはめれば以下のようになる。
- やる力=運動する力、良い物を食べる力
- やらない力=暴飲暴食しない力、ジャンクフードを食べない力
- 望む力=自らの理想を描く力、将来のビジョンを描く力
これら3つのウィルパワーを適切に活用する事で、ダイエットにせよ、語学学習にせよ、何かを続けることが可能となる。
【ウィルパワーダイエットのポイントまとめ】
ウィルパワーダイエットの具体的な方法について。個人的に刺さった部分をピックアップした。
1我慢しない
スタンフォード大のケリーマクゴニガルによれば、「食べたいものを我慢すると以前より1.5倍欲しくなる」のだそう。
食欲を抑えようと思っても、実際には収まるどころかむしろ増幅してしまうならば、むしろ我慢という発想が永続的ではないことがわかる。我慢しないで成り立つダイエット戦略、実行プランが必要だ。
2体重計にのらない
レコーディングダイエットはすっかり定着した方法として知られているが、本書ではダイエット開始から3ヶ月の間は体重計にのらないことが推奨されている。
その根拠として、運動や食事の習慣化に対して、体重計測がマイナスに働く可能性が指摘されている。
つまり短期間の間に体重や体脂肪に望むような変化が見られなかった際、幻滅して途中で辞めてしまう可能性が高いのだ。
食事や運動を変えた場合、習慣化に必要とされる66日間が経過するまでは体重計に一切のらない、または体重計にのる頻度を制限するなど対策を取るべきというのは論理的に筋が通っている。
3運動しない
習慣化に66日間続けることが必要ですから、急激に強度の高い運動を開始することも推奨されていない。
あなたは腹筋100回を毎日66日間継続できるだろうか?
毎朝30分5kmのランニングを毎日66日間継続できるだろうか?
おそらく難しいだろう。66日間継続できることから始めなければならない。
まずは帰宅時に1区画分遠回りして家に帰る、等からスタートしないといけない。
4失敗しない食事制限
食事制限についても挫折ポイントを回避する方法が紹介されている。
運動と同様、食事改革でも挫折しやすいのはいきなり大きく変えること。
今までの食事から1000kcalマイナスの食事に変えようとするなどは典型的な挫折パターンだ。
そもそも、そこまで急激に摂取カロリーを減らすとどうなるか。身体は省エネモードに切り替わって、食事を減らしても体重が落ちない状態に切り替わってしまう。
精神的にも我慢とならない範囲、且つ脳が省エネモードに切り替わらない食事制限幅についても紹介されている。
具体的に何キロカロリーなら脳に気付かれないか。気になる方は本書60ページをチェックしよう。
5自然に量を減らすテーブルテクニック
我慢しないで食事量を減らすテーブルテクニックも、今すぐ活用できるのでオススメだ。
仮に料理の盛り付け量が減っていても、人間の視覚認識の特性をうまく活用できれば(器の大きさや深さをを変えることで)、食事量が減っていると感じさせないことが可能となる。
6ウィルパワーの性質
ウィルパワーには以下の特性がある。
- 鍛えられる
- 有限
- 足りないと誘惑に負ける
ウィルパワーは先天的な能力ではなく、鍛えられる。つまり誰もがダイエットに成功するだけの継続力を身に付けることができる。またウィルパワーには限りがあるので、不要なものでウィルパワーを消耗しては誘惑にも負けやすい状態になってしまう。そうしたウィルパワーの特性を知り、行動を管理することで、よりダイエットの成功率を高めることができる。
7ウィルパワーの鍛え方
ウィルパワーを鍛える方法についても紹介されている。
- 有酸素運動
- 良い姿勢
- 十分な睡眠
- 瞑想トレーニング
この中でも特にウィルパワーを効果的に鍛えるたに推奨されているのが瞑想だ。
瞑想と聞いて、難しそうな印象を持った方も安心して欲しい。
初心者の方でも、ステップを踏んで瞑想トレーニングが始められるように、瞑想方法についても幾つか紹介されている。
【最後に】
以上、ウィルパワーダイエットの要約をまとめた。
ダイエットに関する運動法や食事法に関しては、全く知識がないという方はいないだろう。
糖質制限、カロリー制限、有酸素運動、筋トレ、自宅トレーニングetc..
今まで何か知らのダイエットを試みたけれども、うまく続かなかった。
その原因はダイエットに必要な心理学の基礎知識が不足していたからかもしれない。
本書ウィルパワーダイエットを参考に、今一度人生最後のダイエットに挑戦してみてはいかがだろうか。